公開当初から女性人気が高いこの作品。
私も大好きで何度も見ているのですが、あえて今見てほしい。
ただただ淡々と話が展開されていくのだが、それがかえって心地よくて癒される。
美しい景色とおいしそうなもの、おかしくてでも愛らしい人たちの日常。
旅行が制限されている昨今。気分だけでも異国を味わえるからぜひおすすめしたい。
刺激だらけ、伏線の回収につかれたあなたにぴったりの映画です。
【Amazon Prime Video】30日間無料体験実施中【映画】「かもめ食堂」のあらすじ
日本人女性サチエがフィンランドのヘルシンキで「かもめ食堂」という日本食をだす食堂を開店させる。しかし、一向にお客は来ない。
ひょんなことから知り合ったミドリやマサコをはじめとする個性的で「色々な事情」を抱えた人々との出会いを経て、ささやかな日常を積み重ねていく。
やがて徐々に客の入りが増え始めていたかもめ食堂は、地元住人で賑わう人気店になっていく。
【映画】「かもめ食堂」のスタッフ・キャスト
原作:群ようこ 「かもめ食堂」
監督/脚本:荻上直子
映画「めがね」、ドラマ「珈琲いかがでしょう」(脚本/演出)
フードコーディネーター : 飯島奈美
エンディングテーマ :『クレイジーラブ』井上陽水
<キャスト>
サチエ(かもめ食堂の店主):小林聡美
ミドリ:片桐はいり
マサコ:もたいまさこ
トンミ・ヒルトネン(日本かぶれの青年):ヤルッコ・ニエミ
リーサ:タリア・マルクス
マッティ:マルック・ペルトラ
【映画】「かもめ食堂」の感想 ※ちょっとネタバレ
大前提としてこの映画は大きな事件や衝撃の展開など派手な要素はございません。
とにかく淡々としている、実にマイペースな映画。
オールフィンランドロケ。街並みや自然が実に美しい。
出てくる食べ物やコーヒーがもうおいしそうで仕方ない。
作中に登場するシナモンロールとジャコウネコのコーヒー「コピ・ルアク」は食しました。
コピ・ルアク(インドネシア語:Kopi Luwak)とは
ジャコウネコの糞から採られる未消化のコーヒー豆のことである。
上記引用:ウィキペディアより
日本では、コピ・ルアク、コピ・ルアック、ルアック・コーヒーと呼ばれることが多い。厳密には、コピ・ルワック、ルワック・コーヒーと発音する。独特の香りを持ったコピ・ルアクは、産出量が少ないその希少性により、高額で取り引きをされている。
先回りしてシナモンロールと普通のコーヒー(コピ・ルアクは常備してないので)をお供に鑑賞するのがいいかも。
ちなみに通販サイトなどで「コピ・ルアク」コーヒーのお試し用ドリップパックがだいたい2枚入りで
1000円前後で購入可能です。
気になる方は「コピ・ルアク」のコーヒーもぜひ。
北欧文化やインテリア、テキスタイルなどがふんだんにちりばめられているので好きな人にはたまらないです。かぶれますよー、北欧文化に。
わたしもインテリアにはまり美術展に通うようになりました。はい、かぶれてますよ!15年もね(笑)
個性派女優さんたちの輝きとクセ強キャラがジワジワときます。
監督の荻上直子さんといえばフジテレビの「やっぱり猫が好き2005」というドラマを思い出します。
小林聡美さんともたいまさこさんが出演していましたね。
シュールでくすりと笑えて、基本会話劇なんですが、演技力がないと引き出せない「間」や「表情」、「雰囲気」はそのままこの映画でも見られます。
もう安定感しかないです。
クセが強いキャラが渋滞しない程度に登場するのですが、その中でも愛くるしくて好きなキャラクターは日本が好きで日本文化をなんだかあやまった解釈でとらえているトンミ・ヒルトネンくん。
「ザ・日本かぶれ」の設定、笑えます。
書道で自分の名前を漢字の当て字にしたりするところはいかにもなかんじですよね。
現実にありそうだけど非現実的。
現実逃避できる「仮想旅行」には最高です。
いろんな問題を抱えた人が出てきますが何か教訓めいたことを押しつけたりはしません。
そこにあるのは「ぬくもり」と「やさしさ」なのでしょう。
まとめ
淡々としていてときに忘れてしまいがちなだいじなことを教えてくれるのが「かもめ食堂」の魅力でもあります。
「いいわね、やりたいことを(仕事)やっていらして」という問いに「やりたくないことはやらないだけです」とサチエは答えます。
これってなかなか言えないし、実行できないけれど忘れてはいけないよなとじわじわしみてきます。
現実逃避したくなるような出来事や閉塞した毎日につぶれそうになったら「かもめ食堂」へ足をはこんでみてください。
キャッチコピーの「ハラゴシラエして歩くのだ」。
かもめ食堂にでてくる定食やおにぎりは日本食の定番なのですが、すべてがあたたかくておいしそう。
疲れたら、落ち込んだらおいしいものを食べるとやっぱり元気がでるものですよね。
おいしいお茶やお供と一緒にこころもおなかもみたす時間を過ごせるそんな作品です。
疲れているとき、落ち込むときわたしが必ず見る映画の1本です。オススメ!
2006年03月11日公開/日本/上映時間:102分